野球してる君が大好きです。
少しの不安を抱きながら
練習が終わった。
部員たちはグラウンドの
大階段前に整列した。
「ありがとうございました‼︎」
翔太先輩の威勢のいい声に続き、
部員たちも同じ言葉を繰り返す。
野球部って感じがする。
レギュラー,ベンチメンバー以外の
部員たちで、片付けを始めた。
もちろん、私も参加する。
「鳥羽ちゃん、ありがと!」
一個上の先輩の
吉永 来夢(よしなが らいむ)先輩に
声をかけられる。
「いえ、いつもお疲れ様です‼︎」
「鳥羽ちゃんのおかげで、すごく楽だよ…。遥香は…1年の頃からいろいろ忙しかったから…」
「吉永先輩と、遥香先輩ってどういう関係なんですか?」
「…んー…親戚‼︎遥香が高1の頃からずっとここのグラウンドに来てるから分かるんだ。どんなことをしてたのかとか!」
「そうなんですか!」
「うん、遥香は、1年の頃から生徒会に入っていて、野球部のマネージャーもしてたから、すごく大変だったんだ」
(…私には、できない…)
「そんでさ、熱出しちゃって…」
「そ、そうなんですか⁉︎」
「うん…。翔太が早めに気づいてくれたから、良かったけど!」
あれ、今…
“翔太”って呼ばなかった⁇
「あ、俺と翔太はお父さん同士が仲良くてさ!同じ野球チームに入ってたんだ」
(なるほど…)
とりあえず、ここの野球部には
すごい人たちが集まってるってことだ‼︎
「今まで遥香1人だったから、ほんとに助かるよ‼︎これからもよろしくね!」
吉永先輩はそう言って、
2年の集団のところに集まる。
その背中がどこか頼もしく見えた。
2年生も1年生も全員部室に行った。
私は残った道具を全部
器具室に片付ける。
(ボール入ってるカゴってこんな重かったっけ…)
私はそんなことを思いながら
持ち上げて器具室に向かった。
途中途中に休憩を入れたが
それでも重く、なかなか進めない。
カゴを置いて休憩していると。
「なに、1人で無理してんだ、ばか」
陽斗が来てくれた。
「ご、ごめん…。みんなが帰ってこないから、1人で…」
「そういう時は呼べばいいじゃないか。重いからもてないって…」
「うん…」
「よいしょっと」
陽斗は軽々しく持ち上げて
器具室に運んでくれた。
「あとは俺がしとくから
着替えてきな‼︎」
陽斗にそう言われ
私はさっさと着替えて
またグラウンドに向かう。
「帆乃香!」
そう呼んで居場所を知らせてくれた。
片付けはいつの間にか終わっていた。
陽斗がいるのは大階段。
私はそこに向かって走る。
「陽斗‼︎」
「足速いんだな」
「そんなことないよ」
「そーかな?ま、暗いし早く帰ろう」
「うん‼︎」
私は陽斗のカバンも持ってきた。
「はい、これ」
カバンを渡す
「わざわざありがとな!」
陽斗はニコッと笑って
受け取ってくれた。
久しぶりだな、あのニコッとした、
爽やかでカッコ良くて素敵な笑顔。
陽斗の顔をじーっと見つめる。
(普段はよく見ないけど
すごく整ってる顔よね…)
「ん、帆乃香?なんかついてる?」
「なにもついてないよ?」
「そ、そか…///」
陽斗に恥ずかしそうに
「そんなに見られたら照れるだろ」
と、言われた。
その照れた顔もかわいく、
きゅんとなってまた見つめてしまった。
でも、前にいると帰るとき邪魔になるからと目を見て話した。
それから私は急いで横に並ぶ。
「ご、ごめん、帰ろっか」
わざと気をそらさせた。
(ぎゅーっ
その時、胸がくすぐったい
気持ちになった。
後ろから抱きしめられた。
嬉しすぎて。
陽斗…心臓鳴りやまないよ…///
練習が終わった。
部員たちはグラウンドの
大階段前に整列した。
「ありがとうございました‼︎」
翔太先輩の威勢のいい声に続き、
部員たちも同じ言葉を繰り返す。
野球部って感じがする。
レギュラー,ベンチメンバー以外の
部員たちで、片付けを始めた。
もちろん、私も参加する。
「鳥羽ちゃん、ありがと!」
一個上の先輩の
吉永 来夢(よしなが らいむ)先輩に
声をかけられる。
「いえ、いつもお疲れ様です‼︎」
「鳥羽ちゃんのおかげで、すごく楽だよ…。遥香は…1年の頃からいろいろ忙しかったから…」
「吉永先輩と、遥香先輩ってどういう関係なんですか?」
「…んー…親戚‼︎遥香が高1の頃からずっとここのグラウンドに来てるから分かるんだ。どんなことをしてたのかとか!」
「そうなんですか!」
「うん、遥香は、1年の頃から生徒会に入っていて、野球部のマネージャーもしてたから、すごく大変だったんだ」
(…私には、できない…)
「そんでさ、熱出しちゃって…」
「そ、そうなんですか⁉︎」
「うん…。翔太が早めに気づいてくれたから、良かったけど!」
あれ、今…
“翔太”って呼ばなかった⁇
「あ、俺と翔太はお父さん同士が仲良くてさ!同じ野球チームに入ってたんだ」
(なるほど…)
とりあえず、ここの野球部には
すごい人たちが集まってるってことだ‼︎
「今まで遥香1人だったから、ほんとに助かるよ‼︎これからもよろしくね!」
吉永先輩はそう言って、
2年の集団のところに集まる。
その背中がどこか頼もしく見えた。
2年生も1年生も全員部室に行った。
私は残った道具を全部
器具室に片付ける。
(ボール入ってるカゴってこんな重かったっけ…)
私はそんなことを思いながら
持ち上げて器具室に向かった。
途中途中に休憩を入れたが
それでも重く、なかなか進めない。
カゴを置いて休憩していると。
「なに、1人で無理してんだ、ばか」
陽斗が来てくれた。
「ご、ごめん…。みんなが帰ってこないから、1人で…」
「そういう時は呼べばいいじゃないか。重いからもてないって…」
「うん…」
「よいしょっと」
陽斗は軽々しく持ち上げて
器具室に運んでくれた。
「あとは俺がしとくから
着替えてきな‼︎」
陽斗にそう言われ
私はさっさと着替えて
またグラウンドに向かう。
「帆乃香!」
そう呼んで居場所を知らせてくれた。
片付けはいつの間にか終わっていた。
陽斗がいるのは大階段。
私はそこに向かって走る。
「陽斗‼︎」
「足速いんだな」
「そんなことないよ」
「そーかな?ま、暗いし早く帰ろう」
「うん‼︎」
私は陽斗のカバンも持ってきた。
「はい、これ」
カバンを渡す
「わざわざありがとな!」
陽斗はニコッと笑って
受け取ってくれた。
久しぶりだな、あのニコッとした、
爽やかでカッコ良くて素敵な笑顔。
陽斗の顔をじーっと見つめる。
(普段はよく見ないけど
すごく整ってる顔よね…)
「ん、帆乃香?なんかついてる?」
「なにもついてないよ?」
「そ、そか…///」
陽斗に恥ずかしそうに
「そんなに見られたら照れるだろ」
と、言われた。
その照れた顔もかわいく、
きゅんとなってまた見つめてしまった。
でも、前にいると帰るとき邪魔になるからと目を見て話した。
それから私は急いで横に並ぶ。
「ご、ごめん、帰ろっか」
わざと気をそらさせた。
(ぎゅーっ
その時、胸がくすぐったい
気持ちになった。
後ろから抱きしめられた。
嬉しすぎて。
陽斗…心臓鳴りやまないよ…///