野球してる君が大好きです。

あんな辛い思いさせない*【隆弘side】

今まで恋なんてくだらないと思ってた。

だから、野球一筋で
小中キャプテンやって、
そして今、高2の夏。


初めての恋が始まった。



「ありがとうございます」
そう言ったあの子の笑顔は
可愛くて素敵な笑顔だった。

「……」
「三吉先輩…?」
不意に名前を呼ばれて
我に返る。

「帆乃香ちゃん…」
「な、なんですか…?」
「……」

(そんな顔で見つめられて照れへんやつがおるわけないやろ…///)

「ごめん、なんもないで…///」
(や、やば…つい、関西弁が…)

「ふふ、なんか、新鮮です」
彼女は微笑む。
俺に向かって。

「し、新鮮…?」
「はい、私は…、関西人の友達が今までいなかったので…すごく嬉しいです」

また彼女は笑う。
なんて可愛らしい笑顔なのか。

一緒にいる冨樫が羨ましい…。
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