野球してる君が大好きです。
___部活後。



私は三吉先輩に見つからないように
1人で家に帰った。


私にできることなんて
ないかもしれないけど
陽斗がやってくれてた
ことを精一杯やろう。


そう決めた。



___到着。


走って帰ってきたため、
息がすごく上がっている。


「はぁ…はぁ…はぁ…」
「お嬢様…」

その時、聞こえた声は
いつもの『陽斗』の声じゃない。
『結城』の声だった。


あんなに大好きだった声は
いつの間にか私が
消していた。



「ゆ、結城…」
「はい?なにかご用でも…?」
「え、な、なにも…」


全て私が悪いのに
なぜか冷たくされてるような気がして
声は震え、いつの間にか
涙が出ていた。




顔を見られたくなくて
私は急いで部屋に入った。



(なんで…。もとは、こんな関係だったじゃない‼︎)

そう思っても溢れる涙を堪えきれなくて
私はドアに持たれて座り込む。












もう陽斗に私は必要ないのだと思った。
こんな我儘で単純でバカだから
陽斗には必要ないんだと思った。





(もう、思い出すのはやめよう…。陽斗…いや、結城だって、大変なんだから…。私だけ楽しちゃダメ…っ)



それでもやっぱりそう思っても
辛いのは一緒だ。




恋ってこんなに辛かったっけ…?
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