野球してる君が大好きです。
(ガチャ

「失礼します」

結城が入ってくる。

「ディナーの用意ができました」
「ありがとう」

私は部屋からダイニングに向かった。

「いい匂い…」
「そうでございますね…」
「全部結城が作ってくれたの?」
「はい…」
「美味しそう‼︎」

私がそう言っている間に
結城はイスを引いてくれた。

「ありがとう」
「いえ、これが執事の勤めで
ございますから」

そう言って結城は私のそばに立った。

「どうぞお召し上がりください」
「いただきます」

私はどれも美味しそうな料理に
目を輝かせながら
ディナーを食べた。

「いかがでございましたか?」
「んー、とても美味しかったわ」
「そうでございますか」
「ええ。明日からも作ってちょうだい」
「もちろんでございます」

そう言って結城は微笑した。
その笑顔に一瞬見惚れてしまった。

「お嬢様?」
「な、なに⁈」
「熱でもあるのでございますか?」
「な、ないわよ⁈」
「それなら、いいのですが…」
「ええ。それより、
結城は料理が本当に上手ね。
本当に美味しかったわ」
「それはそれは、ありがたき幸せ」
「明日からも楽しみにしてるわ」

私はそう言って部屋に戻った。

(結城…。私と同い年くらいとは考えられない頭脳を持ってる…。羨ましいわ)

私はそんなことを考えながら
眠りについた。
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