野球してる君が大好きです。

野球少年*

退院後、家に戻って
急いで制服に着替える。



そして、球場に向かう。







早く決勝戦を見に行かなきゃ。

あと30分で試合開始。






私は執事に球場まで送ってもらった。









思い出せなくてもいい。









冨樫くんの野球をしている姿を










投げている姿を。
















早く見たい。












__到着。





急いで応援席に行った。






「帆乃香‼︎よかった、間に合って!」
「ぅん……」

私は息切れがひどかった。

「の、飲み物…」

私がそう言ったら。


「はい…」
そっと差し出された手には
水が入ったペットボトルがあった。


「……ぇ…」


顔を上げると…


「時間ないけど、上来たし…」
「冨樫くん……」
「はいっ、俺、頑張るから‼︎」




無理やり渡された
そのペットボトルの
ラベルに書かれた言葉をみて
私は涙をこぼした。


嬉し涙だ。



「ぇ、ちょ、帆乃香⁈なんで⁈」
「いや、嬉しくて……っ」










そこに書かれていた言葉。




































俺が必ず聖地に連れて行く。

























冨樫くんなら出来るって
私は信じてるから。












そう思って
声援を送った。

















思い出せそうな気がするから。
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