野球してる君が大好きです。
今日の夕食はハンバーグだ。
私の得意料理。
作り終わったので、
みんなのところに運びに行った。
「みなさーんっ、できましたよ」
そう言ってテーブルに置く。
「お、美味しそう!」
「ほんと!さすが帆乃香!」
「遥香先輩…胡桃…ありがとう」
私の自慢の料理を、
褒めてくれてすごく嬉しかった。
「もう、食べようか」
「そうやな!」
「あれ、陽斗は?」
「なんか、台所行くとか言ってたけど」
「来たあとにどっかいきましたよ…?」
「あ、すみません、遅れました」
そう言って彼はいつの間にか
私の部屋に入ってきていた。
「なんやねん、びっくりするわ!」
「ほんと、すみません!」
「何してたんだ?」
「メロンシェイクを作ってました」
私には作ってくれなかったのに
みんなには作ってあげるんだ。
昔のこと思い出したって仕方がないのに
私はいつまで過去にしがみつくのだろうか…。
「ぁ…お嬢様の分…作り忘れました…」
「お前、何やってんねん!」
三吉先輩が指摘してくれた。
「いいんです、三吉先輩…」
「でも…」
「いいんですよ…」
私の声は震え
顔も心も俯いた。
涙目のまま
顔を上げてしまったら
また陽斗が心配する…。
「みなさんは、夕食食べててください」
「帆乃香は?食べないの?」
「うん、後で食べる。先にカラオケの準備してきますね」
そう言って私は
カラオケルームに行った。
早くあの場から逃げたかった。
だから、ここまで逃げてきた。
さっさと準備しよう。
そして、ちょっとだけ、
ちょっとだけ
庭に涼みに行こう。
さっさと準備を終わらせて
私はカラオケルームから出た。
そして、庭に出る。
「気持ちいい…」
そう呟いた。
すると…
「そうでございますね」
後ろから声がかかる。
「…!」
私は広い庭を駆け回る。
陽斗から離れたい。
その一心で。
ただ、暗くて足元が見えない。
それでもひたすら走った。
「お嬢様‼︎」
追いかけてくる陽斗の声も気にせず。
「きゃ……‼︎」
私は足が縺れたか、何かにつまずいたかでこけてしまった。
「いたたたた……」
「お嬢様‼︎」
まだ追いかけてきてる…。
私は逃げようと立ち上がった。
その瞬間。
右足に痛みが走った。
軽い捻挫をしてしまったのだろう…。
歩くだけでも痛いのは
わかってる。
でも、陽斗から離れたい。
だから、私は走らずに歩いた。
「いたい……」
歩いている時に
少しだけバランスを崩してしまい
倒れそうになった。
私は目をつぶった。
でも、痛みは全くなかった。
「ぇ……」
「大丈夫でございますか?」
陽斗が私を支えてくれたのだ。
なんでこんなに
ドキドキしてるんだろう……。
もう、過去にしがみつかないって
決めたはずなのに。
私の得意料理。
作り終わったので、
みんなのところに運びに行った。
「みなさーんっ、できましたよ」
そう言ってテーブルに置く。
「お、美味しそう!」
「ほんと!さすが帆乃香!」
「遥香先輩…胡桃…ありがとう」
私の自慢の料理を、
褒めてくれてすごく嬉しかった。
「もう、食べようか」
「そうやな!」
「あれ、陽斗は?」
「なんか、台所行くとか言ってたけど」
「来たあとにどっかいきましたよ…?」
「あ、すみません、遅れました」
そう言って彼はいつの間にか
私の部屋に入ってきていた。
「なんやねん、びっくりするわ!」
「ほんと、すみません!」
「何してたんだ?」
「メロンシェイクを作ってました」
私には作ってくれなかったのに
みんなには作ってあげるんだ。
昔のこと思い出したって仕方がないのに
私はいつまで過去にしがみつくのだろうか…。
「ぁ…お嬢様の分…作り忘れました…」
「お前、何やってんねん!」
三吉先輩が指摘してくれた。
「いいんです、三吉先輩…」
「でも…」
「いいんですよ…」
私の声は震え
顔も心も俯いた。
涙目のまま
顔を上げてしまったら
また陽斗が心配する…。
「みなさんは、夕食食べててください」
「帆乃香は?食べないの?」
「うん、後で食べる。先にカラオケの準備してきますね」
そう言って私は
カラオケルームに行った。
早くあの場から逃げたかった。
だから、ここまで逃げてきた。
さっさと準備しよう。
そして、ちょっとだけ、
ちょっとだけ
庭に涼みに行こう。
さっさと準備を終わらせて
私はカラオケルームから出た。
そして、庭に出る。
「気持ちいい…」
そう呟いた。
すると…
「そうでございますね」
後ろから声がかかる。
「…!」
私は広い庭を駆け回る。
陽斗から離れたい。
その一心で。
ただ、暗くて足元が見えない。
それでもひたすら走った。
「お嬢様‼︎」
追いかけてくる陽斗の声も気にせず。
「きゃ……‼︎」
私は足が縺れたか、何かにつまずいたかでこけてしまった。
「いたたたた……」
「お嬢様‼︎」
まだ追いかけてきてる…。
私は逃げようと立ち上がった。
その瞬間。
右足に痛みが走った。
軽い捻挫をしてしまったのだろう…。
歩くだけでも痛いのは
わかってる。
でも、陽斗から離れたい。
だから、私は走らずに歩いた。
「いたい……」
歩いている時に
少しだけバランスを崩してしまい
倒れそうになった。
私は目をつぶった。
でも、痛みは全くなかった。
「ぇ……」
「大丈夫でございますか?」
陽斗が私を支えてくれたのだ。
なんでこんなに
ドキドキしてるんだろう……。
もう、過去にしがみつかないって
決めたはずなのに。