アイ ラブ ミュージック
ユカリさんの方をみて、
助けてーー!
という目配せをすると
大丈夫、とほほえみ返してきた。
そのほほえみが驚くほど緊張をほぐしてくれた。
「scab分かります、お願いします!」
トオルさんは優しい笑顔で頷いたあと
演奏をはじめた。
イントロが流れてくる。
アコースティックギターの
どこか懐かしい音が部屋中を包み込む。
私は窓の外に見える
澄んだ綺麗な空をみつめながら
ゆっくりと歌った。