夏の空模様
「いやぁ、
ジェットコースター楽しかったねぇ」

「あはは」

「っていうか
浦田叫びすぎ!」

「うるさいなぁ
こういうの苦手なんだよ」

「先に言ったら良かったのに」

「だって、長山の恋応援したいし」

「あんたはいい人すぎるよ
ちょっと休む?
そしたら、
あの2人を2人っきりに出来るし」

「そうだな」

浦田が承諾したのを確認して
麻希は唯たちに向かって叫んだ

「浦田気分悪いみたいだから休んでるね」

すると唯たちが駆け寄ってきた

「え、大丈夫ですか?」

「おい、大丈夫かよ」

「大丈夫だから遊んで来いよ
河合は居てくれるみたいだし」

「いや、でも」

と、渋るふたりを見て
唯にこっそり

「あたしの出会い手伝ってよ」

と耳打ちすると唯は了承して

「人が多いと逆に疲れちゃうかもだし
あたし達は行こっか」

長山を連れて遊びに行った
そんな2人の後ろ姿を見ながら

「あたし頭良くない?
恋のキューピットよバイトしよっかな」

「んなのねーよ」

少しの沈黙

「悪かったな」

「何が?」

「辛いことさせて」

「何のこと?」

笑いながら麻希が聞く

「昔の事でも好きだった人の恋を
応援させるなんて
しかもその相手が自分の親友とか
辛いだろ」

「ぜーんぜん気にしてないよ。
3年も前のことだし、
唯の男嫌い治って欲しいしね」

「それでもごめん」

「もう止めてよ」

また少しの沈黙

「俺の体調結構よくなってきたんだけど
俺らも2人で遊びに行かね?」

「そうだね!
ジェットコースター系はやめとこうか」

冗談交じりに麻希が言うと

「それ大事だから!
ゴーカートでも行くか」

「うん!」










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