キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
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「コター。遊ぼっか!」
ある土曜日、私は仕事から帰ってきてお腹を満たし、窓際でびよーんと伸びてひなたぼっこをしていたコタロウに声を掛けた。
コタロウは私の声に反応してシュタッと立ち上がり、尻尾をぴんと立てて私に向かって歩いてきた。
その足取りは“るんるん”という音を付けてもいいくらい、軽いものだ。
「よーし、じゃあ何して遊ぶ?これ?」
私がさっとねこじゃらしをコタロウの目の前に出すと、コタロウがひょいっとネコパンチを繰り出してきた。
こっちだよ~、と言いつつも、寄り目になりながら必死に追いかけるコタロウのかわいさに私はめろめろになってしまう。
その隙にコタロウが両前足でねこじゃらしの先端についているトンボのおもちゃを捕まえて抱え、嬉しそうにしっぽを振りながらむぐむぐと噛み始めた。
「~~くーっ、かわいいっ!」
寝転んでねこじゃらしに夢中になっているコタロウのそばに私はぺたんと座り込み、ねこじゃらしをちょいちょいと動かしながらコタロウのことを見つめる。
……この前の日曜日に西岡さんに会った後から、私はもやもやと無駄なことを考える日々を過ごしていた。
自分の気持ちをどう決着するか。
そして、虎谷先生がどんな気持ちでこの部屋に来ていたのか。
考えても仕方ないようなことを私は数日間ずっと考えてしまっていたけど、そろそろ気持ちの整理をつける決心をしないといけない、と思い始めていた。
それと同時に、土曜日の買出しの帰りに公園に寄るのをやめることにした。
バッタリ会ってしまわないように、時間もずらしてしまおうと。