キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
「っ!何でここにいるの」
「明日休み取れたから、わざわざ帰ってきたんだよ!超話してぇのにお前は電話に出ねぇし、家に行ってもいねぇし心配になって探しにきたんだよ!つーか、まだ拗ねてんのかよ?いい加減、機嫌直せって!」
「嫌っ、彰なんてもう知らない!大事な時に帰ってきてくれないなんて、何様のつもりよ!やっぱり私、樹にするって決めたの!樹はドレス選びにも付き合ってくれたんだから!」
「はぁ?樹?って、うわ!樹じゃんか!久しぶり!」
「……久しぶり。ていうか、“俺にする”って俺の同意もなく勝手に決めるな。付き合ったのは彰が行けないって言ったからだし」
「それでも付き合ってくれたのは事実だもん!」
「まったまた男前になりやがって!くそー!羨ましいぜ!菜々は渡さねぇかんな!」
「……あー、お前ら二人ともうるさい……」
「彰!樹にいちいちつっかからないでよ!見苦しい!」
「……菜々も、な。お騒がせカップルもいい加減にしねぇと、ただの迷惑だから」
「樹、酷い!こんなやつとカップルにしないでよ!」
「いや、正真正銘のカップルだろ」
怒涛の会話の後、西岡さんの叫びに樹さんは突っ込み、はぁと深くため息をつく。
というか……3人はお知り合いなのだろうか?
あんなに重かった空気が一気に軽くなった気が……。
樹さんが言うには、西岡さんとこの男の人……彰さんがカップル?
樹さんと西岡さんがカップルではないの?