キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
「あの、樹さん……っ?」
「……離さないから」
「……?」
不安そうな声色に首を回して樹さんのことを見ようとすると、今にも触れそうな位置に樹さんの不安そうな表情があった。
「っ!」
「……さっき、みーこが言おうとしたこと」
「え?」
「絶対許さないから」
「!!」
「……冗談でも言うなよ。別れる、なんて」
「あ、ん……っ」
私の肩を抱いていた樹さんの手が私の頬に当てられ、唇を寄せられる。
いつもとは違う、後ろからのキスに少し戸惑ってしまったけど、そのあたたかさにすぐに私の脳内はとろけていく。
壊れ物に触れるようなキスはすぐにやんだ。
「……どうして、あんなことを?結婚って言ってたけど、どこからそんな話が出てきたんだ?」
「!」
「みーこが抱えてるもの、ちゃんと全部教えて」
懇願するような声に、私は全部ちゃんと話そうと決心する。
きっと今なら冷静に話せる。
私を抱きしめる樹さんの腕に手を添えて、きゅっと掴んだ。