キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~
でも、そんな私の気持ちをやっぱりわかってくれないらしい樹さんは、ニヤリと笑って口を開いた。
「俺はさ」
「~~っ」
聞きたくない!と目をぎゅっと閉じた時。
「……みーこが一番いい」
「……へっ!?」
「この年だし、付き合ってきた女は何人かはいるけど……うん。みーこに一番ハマってるって言える自信ある」
「!」
樹さんの言葉を簡単に信じることはできなくて、嬉しいのにその気持ちが表に出てきてくれない。
そんなのどうとでも言えるんじゃない?とネガティブなことしか出てこない。
でも……樹さんの表情を見たら、そんな気持ちも薄れていくんだ。
それとともに、少しずつ嬉しさが私を襲ってくる。
「……そっくりそのまま、セリフお返しします」
「!……みーこはズルいよなぁ」
「なっ、どっちがですかっ」
「だってさぁ」
「あ、来た来た、坂本さん!」
璃世の家の近くにあるコンビニを通りかかったとき、私を呼ぶ声が聞こえてきた。
声の方を見ると、そこには伊野局長がいた。