cafe log♪
「本当、冬は寒くて嫌になっちゃうわ。

外へ出るのも億劫だもの。」

コップに入ったジンジャエールを見つめて

「ふぅ…」

溜め息をつく玲奈。

その憂い顔に咲滝も

「だよなぁ…」

と溜め息をついた。

玲奈の繊細で白い手を見つめて

「玲奈サン手ぇ白いしな。余計寒そーに見える



なんて呟く。

ふふっとその反応に笑う玲奈。

「そうかしら。

でも、色が白いせいで冬に顔色が悪く見られる事はよくあるわ。」

改めて自分の手を見ても、それは玲奈にとってはいつもと変わりの無い普通の手だ。

ふと思い出したように苦笑する。

「本当は何ともないのに、皆心配するのよ?」

人と体温が違うのかは彼女にも分からない。

しかし特に不便している訳でもない以上、むやみに心配を掛けてしまうのはあまり好きでは無かった。

ふっ、と笑みを溢すと

「女性は色白が良いっていうけど、色が白すぎるのも問題ね。」

と少し困ったように眉を下げた。

しかし咲滝にとってはそれは羨望の的として写ったらしい。

「や、それ俺からしたら羨ましいっすよ」

と自分の手をパッと広げてみせる。

「俺なんか、やけにデカくてゴツい手してるもんで

『これ位絶対持てるでしょー』

なんて言われちゃって、都合いい荷物係なんだよなぁー」
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