この恋の結末【短編:完結】

門扉を開けると

自宅のガレージに

母親の軽自動車が停まっていた。

…あれ?ママ、今日は休みなの?

だからと言って、それに対して

動揺していたんじゃない。

私がもうこの年齢だから

もう別にいちいち

休暇を報告するような母親ではないし

私だって母親の休暇に関心はない。

だから、それは別にいい。


おかしいと思ったのはそこじゃない。


なぜなら

そのガレージの手前にはなぜか

…涼弥先生の自動二輪バイクが

塀に隠れるように停まっていたから。


…えっ!?涼弥先生が来てる!?


今日は確か家庭教師の日ではない。

例えその日であったとしても

夕方からだから

この時間帯に自宅に来ているのは

明らかにおかしい。


…どうして?今日は違うのに。

しかも

来るなんて聞いていないうえに

コソコソした停め方をしているなんて。


…おかしい。

2人が家の中にいる。


何をしているの?


私は若干の緊張感を抱えながら

家の合鍵を差し込むと

玄関の扉をそっと静かに開けた。








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