車内恋愛。
「お、久しぶりやん!」
スタッフルームから出てきたのは…佐々木先生!!


「あ!お久しぶりです!」

「元気そうやな〜。それに、前より綺麗になった?」

「え。」

「あ、佐々木さん!今空きですよね?」
と、柿原さん。

「おぉ。どうかした?」

「森川さんに所内で特別に運転練習してもらってもいいかな、と思いまして。良かったら、同乗してもらえないかと。」

「お、いいよ!じゃ、行こか!」
ささっと、歩いていく佐々木先生。

「あ、は、はい!」
私は柿原さんにペコッと頭を下げて佐々木先生の後についていった。


「瀬口とのことは本人からよく聞いてるよ。」

「え!!」

階段を降りながら大きな声を出してしまった。

「あいつは今教習中やから隣に乗るのが俺で申し訳ないけど。」

「いえいえ!そんなことないですよ!!」

そう言うと笑う佐々木先生。

あー、なんだこ懐かしいな、ほんとに。

「じゃあ…35号車乗ろか。」

「はい!」

「今免許証持ってるよな?」

「は、はい!勿論です!」

そう言って私は財布から免許証を出す。

「オッケーやな。じゃあ、よし、行こう。」

「はい!」

教習のときのことを思い出しながら…。

< 130 / 140 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop