車内恋愛。
「じゃあ…お疲れさ「先生!」

旬さんが車を移動させるために運転席に向かおうとしたところを呼び止める教習生。

なんだか嫌な予感がした。

「これ、読んでください。中にアドレスも書いてるので。」

そう言って紙を渡す女の子。


これって…告白みたいな…??

「はい!お願いします!お疲れ様でした!」

そう言って、旬さんに無理矢理紙を握らせて、走り去った彼女。


私はただ、呆然と見ているしかできなかった。


旬さんはその紙をそのままズボンのポケットに入れ、車に乗り込み、車を動かした。



「……上、あがろっか。」


「あ、はい…。」



その場面を一緒に見ていたはずの佐々木先生はそのことに関して何も言わなかった。



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