車内恋愛。
ー修了検定の日。

「おはようございます!検定ですね。では、3階の3教室で待っていて下さい。」
「はい。」

教室に入り、指定された席に座る。


私は…2コース。


集合時間まで30分ある。
とにかく、イメージトレーニング!
イメージ、イメージ…。

次々と教室の席が埋まってくる。
土曜日だから検定を受ける人が多いのだろう。

ここを右折…S字カーブ、クランク、坂道発進…。

私は頭の中で自分が運転している姿を、見ている景色を想像した。



「はい、もう少しで説明始めますね〜。」

説明が始まってからも私はずっとコースの書かれたマップを見ていた。
何度も何度も目で追って。


卒業検定を受ける人の数の方が多い。
いつか、私も…。

「では、ここの3人が3号車です。」
私は男の人と、女の人と同じになった。
2人とも同じ年くらいかな?

「2号車は元々2人なのに、もう1人来てないな。誰か代わりに乗ってもらうから。」

検定は3人が順に行う。
次に検定をする人がその前の人の後部座席に座って違反行為などないかの証人となる。

私は2番目。
男の人の後ろに乗るところからスタート。

私たち受検者は控え室へと移動となった。


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