車内恋愛。
隣の検定員の教官は特にチェックをしていないように思える。


ってことは今のところ大丈夫なのかな。


「ミラーよし、左よし。」

人が横断歩道を渡りかけている。
これは待たないと。

よし。渡り終えた。

「右よし、左よし。」


いつもなら隣の教官が助言してくれるけど、今日は何も言ってもらえない。

いかに自分で確認して、判断して、行動に移せるか。


「2番でやりましょうか。」

「はい。」

「車庫よし。」

車を並行に…。

「ではここから採点始めます。」

「後方よし、後方よし。」

ポールと同じくらいまでバック。
ハンドルを全部左にきる。
ポールに当たらないか、前輪が落ちないか、そして、入れやすい角度に…。


昨日乗っておいて良かったと思った。

昨日の感覚が残っているから、要領良くできてる気がする。


よし!

「縦列駐車完了。」

「はい、では出て下さい。」

「はい。」

出るまでが採点される。
ポールに当たらないように出れば大丈夫。


いけた!!


「では発着点まで戻りましょう。」
「はい。」


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