車内恋愛。
「児島さんは降りて待ってて下さい。」

私の後部座席に乗ってた人が降り、講評。

「狭い道のとき、少し待った方が良かったかな。対向車の関係もあるし。」

「はい…。」


でも、ここまで止められなかったってことは…。
だよね??

「では、終わりです。さっき説明受けた教室で待っておいて。」

「はい。」


おそらく……合格ってことだよね。


嬉しいけど、寂しい。

そんなへんな気分。



ここも今日で……最後。


3階から所内のコースを見渡す。


パシャッ



思わずカメラで撮る。


「キレイに撮れた。」

自己満。
天気が良いからか、キレイな写真になった。


所内コースをボーッと眺める。

教習車が何台か動いている。

1段階のときのことを思い出す。



何回か担当してもらうようになって、瀬口先生のことを気になり始めたんだよね。

初めは、今時の人だな〜。
って説明会のときに思って…
教官っておじさんばっかりだと思ってたから、説明する教官が若いことに驚いたよね。

初めて瀬口先生に担当してもらったときは、特別な感情は持っていなかった。

次第に…持ち始めた。

それが、”好き。”って気持ちだということにも気付いた。

先生のことばっかり考えるようになって…。


カードを機械に通すときはいつもドキドキしてて、瀬口先生のときはにやけちゃって。




どれもこれもこの2ヶ月での出来事。








ポロ…



涙が溢れた。



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