車内恋愛。
「先生、写真…一緒に撮ってもらえませんか?」

「いいよ!」

「撮りましょうか?」
「あ、じゃあ…お願いします…。」
「はい。」

柿原さんが私のスマホで撮ってくれる。
「もっと近づいてもらった方がいいかも。」

え、これ以上近づくの??

緊張する!!


「うん、オッケーです。じゃあ撮りますね〜♪」

「ありがとうございます。」
多分、今の私、顔が赤い気がする。

「森川さん、その写真送ってもらえる?」
「あ、は、はい。いいですよ!どうやって送りましょう?私、赤外線ないです…。」
「あ、じゃあ…ってか、ちょっと下、行こっか。」
「え、あ、はい。」

私は瀬口先生に続いて、階段を降りた。

「なんか、ロビーに声響いてたからさ。笑」
「あ、確かに、そうですね。他の方に迷惑でしたかね?」

なんだか余計に緊張する。

先生と二人きり…。


「あ、で…LINEしてる?」
「してます。」

これは、もしかして…。

「教えるから、それでさっきの写真、送ってもらってもいいかな?」
「はい!わかりました!じゃあ…IDこれなんで、検索してみて下さい。」
「おっけー。」

瀬口先生のLINE!!
どさくさに紛れて、連絡先ゲット!ってことだよね!?!?

「あ、出て来た。これでいい?」
「はい、それです!追加しておいて下さい!あとで送ります。」
「うん、ありがとう。」


「………。」
「………。」


沈黙。




なんて、話そう。





言いたいことはある。



それをどう切り出せば…。


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