絶対好きになるもんですか!
思わぬ落とし穴
〜御子田家〜
リムジンから降りると、玄関の扉が突然開いた。
「おかえりなさいっ!!セリナっ!!」
そこにいたのは長い髪をポニーテールで結った少女がいた。
「ただいま、愛」
「もうっ!!相変わらず冷たいんだからぁ!!」
この子は御子田愛。
私の従姉妹であり幼馴染で、学校も年も一緒。
「あっ!!さっき荷物届いたみたいだけど。」
「荷物???」
宅配便??
しかし私は最近何かを頼んだ覚えはない。
「きっと愛の家にじゃないかしら?」
「違うよ?《御子田瀬璃奈様》って宛名にもあったから」
「荷物は?」
「なんか玲奈様に頼まれたって、瀬里奈の隣の部屋に置いてったよ」
ますます意味がわからない。
すると愛が唐突に聞いてきた。
「セリナ、玲奈様の提案ってなんだったの??」
「え?それは……」
「ひとり暮らしの者同士で過ごすこと」
これが条件だったのだが……
愛にその話をすると、電球が頭の上に見えそうな感じで
閃いた、という顔をしていた。
「それってさ、あの荷物はその人のってことかもよ?」
「そうね」
まあ、予想はついていたから問題ない。
愛はそのあと帰っていき、私も安心しきっていた。