ナルシスト彼氏。
『綺麗・・・。』






ふと須臣が言った。




多分、虹のことだろう。





うん、そうだね。と、





肯定の言葉を述べようとしたあたしを、ある一言が遮ぎった。





『俺のほうが。』





頷きそうになりあたしはバっと顔を上げる。




そして必死に言葉をつなぎあわせる。




綺麗?俺のほうが?




・・・やっと言葉の意味を理解した。







俺のほうが虹より綺麗ってことかい!!


虹と自分を比べるなんてっ・・・



結局っ!!



「こんのナルシ男がっ!!」





綺麗に広がる虹の下であたしは再びそう叫んだ。


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