ナルシスト彼氏。
「でもそんな期待しない方がいいって!!
世の中美形なんて数えるほどしか居ないよ~」






『ちょっとみゆ!!そんな現実的なこと言わないでよー!!』


・・・またか。


これで何回目だろう?



“現実的”




「あははっ(笑)ごめんって」


あたしは力なく笑った。




まあどちらかといえば、あたしもカッコいい方が好みだけど・・・





実際、カッコいい人はクラスでも2、3人。






だいたいあたしはとびきり可愛いわけじゃないしなぁ。






いたって普通の顔なワケですよ・・・。




だったら普通の男子があたしにはつりあいが取れる。





美少年振り向かせる自信ないし・・・。





普通の女の子が普通の男の子と普通に恋愛をする。


それがあたしには似合ってる。




「由歌は可愛いからな~
その転校生落とせるかもよ!!」





『落とすって・・・みゆ。
みゆだって十分可愛いじゃん~』




「お世辞は結構。」




『えぇ?!冷たっ!!』


由歌とそんなやり取りをしていると、


ガラガラッ




担任がドアを開けると同時に教室は静かになった。


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