COLORFUL
「あ…あたし、ぞうきんやるね!」

もうなんでもいいっ!!

「え、だめだよ」


…え?あたし、なんか変な事言った?

ぽかんとしていると、龍馬くんは言った。


「今制服なのに、ぞうきんやったら、汚れるだろ」

確かに、あたしは今日こんな事があるとも知らず、体操着は持ってきていなかった。

そんな龍馬くんの優しさに胸がきゅーんとなった。


龍馬くんは平気でそんな事言うけど、あたしはその一言一言でドキドキしっぱなしなんだよ。


あたしは、ほうきをやった。



龍馬くんの顔を見れない。



「…紗和ちゃん?さっきから同じとこばっかはいてるけど…」

ほんとだ。
やばいやばい

「あはは!だいじょう…」

ツルッ
ドンッ

シーン…

いた…
って、あたし転んだ!?

ううっ 最悪…

龍馬くんに 変って思われた…



「ぶっ…はははははは!!」

…龍馬くんに笑われたぁ。泣


「ごめん。紗和ちゃんおもしろくて…はははっ!!」

「うっ…そんな笑う事ないじゃんっ!!ばかーっ!」
でも、いつのまにか二人で大笑いしてた。
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