K



カウントダウン。



”4”という、数字。



それは、見たときに真っ先に俺も考えた。


「あと、4人は死ぬ…ってことだろ?」

「そう」

「本気かよ…」



螢は表情も変えず、淡々と続けた。



「わからないけどな。たかが学生の憶測だ。
けど、吉野さんが私怨で殺されたのじゃないのだとしたら、その可能性は高いと思う」


「それは、俺もそう思ったけど、
でも、あんな殺し方…普通はできない。
あと4回もそんなことが起こるとは思えない」



あんな、おぞましい殺しがまた行われるというのか?


あんな、見せつけるような残虐な。


「そう。普通は、な。
でも吉野さんをやったのは、どう見ても普通じゃない」

「そうかもしれないけど」

「きっと、そういう奴っていうのはいるんだ。
人を殺しても平気でいられる奴が。
逆に、今回のことで味をしめて、次に走ることもあるかもしれない」



また?


同じようなことが?



抵抗のできない、弱い人間をいとも簡単に踏みにじるようなことが、また…


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