幸せにしてあげたい
「美穂ー怖いよ...」
バチャバチャと雨も降り始めた。
さっきまで青く澄み渡っていた空も、今は黒い雲に覆われている。
「加奈、電気つけてくれない?」
ドアの横にある電気のスイッチを指差しながらそう言う。
加奈は恐る恐る電気をつけて走って戻ってきた。
よっぽど怖かったみたい...
今も外は雷が鳴って強い雨が降っている。
加奈は私の手をしっかりつかんで離そうとしない。
「加奈〜、しっかりしてよ〜...」
涙目になっている加奈に言う。