幸せにしてあげたい





コンコン...



こんなときに誰か来た。




「どうぞ〜.....あっ、やな。」



私が"やな"って呼んだのを聞いて加奈が振り返る。




「ていうか、やな、びしょびしょじゃん。」



「うん。自転車に乗ってきたら、途中で雨に降られた。」



「ベッドの下のバッグにタオル入ってるからそれで早く拭いて。」



やなはバッグからタオルを出して、濡れた頭と体を拭き始めた。



さっきまで雷を怖がってたはずの加奈が冷やかしの目で私を見てる。





ゴロゴロッ...




「きゃっ...やな...」



雷が怖くなってやなにしがみつく。





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