幸せにしてあげたい
それは、扉を開けた時、机の上に置いてあった写真立てを梨々香が見ていたから。
その写真立てには、俺と美穂で撮った最高の一枚が飾ってある。
「この柳瀬くんと一緒にいる人が美穂さん?」
「そうだよ。」
「美穂さん、すごいかわいい〜。」
美穂って女子から見てもかわいいのか...
「このネックレスは?」
写真立てにかけてあるネックレスを見ながら言う。
「それは..俺が美穂の誕生日に俺があげたやつ...」
「そうなんだ...大好きなんだね...」
「うん。」
梨々香はそれ以上は何も聞いてこなかった。
俺の聞いてほしくないという気持ちが、顔に出てたのかもしれない。