幸せにしてあげたい





そして、三年生の一回目の席替えの時、俺の隣になったのが八木だった。


梨々香は俺の斜め前。


まさか、同じクラスにあの時の人がいるとは思わなかった。




八木は俺のことも美穂のことも覚えてた。




俺の心配をしてくれてた。


それ以上に梨々香と仲良くしてくれて嬉しかった。



今では、梨々香の一番の友達。


俺が梨々香がいじめられてたことを言ったら、"じゃあうちが友達になる!"って言ってくれた。








俺と梨々香の関係もよく知ってる。


はじめて言ったときは「美穂ちゃんのこと忘れたの!」とか言われるかと思ったけど、「応援するね」って言ってくれた。




そして今日、三人で勉強をする約束をしてた。




俺は八木に「ちょっと梨々香に用があるから先に行ってて...」と言った。

そうしたら「うん、分かった。梨々香のこと幸せにしてあげてね。」そう言ってた。



きっと俺が梨々香に告白するって分かってたんだと思う。




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