幸せにしてあげたい
「二人ともいくら付き合ってるからって、ラブラブしすぎだよ〜!うちら受験生なんだからね。」
『はーい。』
俺と梨々香二人で声をそろえて言う。
俺らは受験生だから、この夏は勉強ばっかり。
毎年夏休みって全然違うな〜。
「ねえ柳瀬くん、ここ教えて。」
「なあ梨々香、もう柳瀬くんて呼ぶのやめない?」
「そうだよ、付き合ってるんなら名前で呼んであげなよ。」
ずっと集中してたはずの八木も話に入ってきた。
「え、でも..はずかしいから...」
「梨々香、そんなことばっか言ってちゃダメだよ。達也くんって呼んでみなよ。」
「た、た、達也くん///」
どんだけ恥ずかしいんだよ。
でも、呼ばれてる俺も少し恥ずかしい。
美穂にはやなって呼んでもらってたし...
達也くんなんて名前で呼んでもらうのは、初めて...