幸せにしてあげたい
「うわ〜、水かかっちゃった〜。」
「はい。」
俺は、ハンカチを取り出して、梨々香の水で濡れたところをふいていく。
「達也くん、ありがとう!」
「楽しい?」
「うん、すごい楽しい。」
「よかった〜。」
それからも、梨々香はずっと笑顔で楽しそうだった。
「達也くん、これおそろいで買おう?」
売店でおみやげを見ていた時、梨々香が見せてきたのは、いるかの絵柄が入っているイニシャルのキーホルダー。
「いいよ、かして。」
「えっ...」
梨々香の持っていたRのキーホルダーをもらうと、Tのキーホルダーと一緒にレジで支払いをした。