幸せにしてあげたい
「達也くん、はいこれ。」
「え...」
梨々香が俺に差し出したのは、キーホルダー一つ分のお金。
「これは、俺から梨々香にプレゼントだから、お金はいいよ。」
「え、ダメだよ。私が買おうって言ったのに.....」
「彼女に払わせるわけないだろ?」
「う、うん...ありがとう。」
梨々香はめいっぱいの笑顔をむけている。
俺は、その梨々香の笑顔も好き。
ちょっと赤くなったり、えくぼが出来たりするのがかわいい。
この日から、梨々香とおそろいのキーホルダーは、美穂のネックレスとともに俺の宝物になった。