幸せにしてあげたい





「でも、もういいのよ。柳瀬くんにだって、あんなにかわいいお嫁さんがいるんだから。」





「でも...それはいやです。」



「え...どうして?」



「だって美穂は、俺が初めて本気で好きになった人ですし、本気で愛した人だし、俺のことを本気で好きになってくれた人だからです。」



「だから、美穂は俺にとって今も好きな人なんです。美穂に会いたいんです。
だから、また行かせてください。」




「....ひっく...............」


「えっ.....大丈夫ですか?」



美穂のお母さんが泣き出してしまった。



「大丈夫よ...」




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