云えないから。
菫鈴が夕食を済ませて、携帯を見ると、和泉からメールがきていた。
「今日は楽しかった!
受験終わったら、また遊ぼう!」
自信過剰とばかりに、菫鈴は和泉から気に入られている気がした。
その翌日、菫鈴は仮免をやっとパスした。その喜びを高瀬に伝えにいくと、高瀬は、何にもなかったように、菫鈴を抱きしめて、髪を撫でて、褒めた。
「せんせ…菫鈴のこと好き?」
高瀬はまた、あの笑顔を見せた。
「好きに決まってるだろ。
4月まで我慢して。
そしたら、余裕になるから。」
高瀬が言うには、4月までハードだと言う。
今は、2月の下旬だから、あと2ヶ月もない。
「分かってる。でも、お願い!
今日は電話してよ…。夜になると音信不通なんて不安すぎるよ。」
高瀬は、菫鈴にまた軽く絶対の約束をした。
菫鈴は、また信じることにした。
…が、夜9時…まだ電話がない。
辛くて、苦しくて…胸が押しつぶされそうで、逃げたかった。
もぅ、高瀬への想いを断ち切りたいと思うが、こんな早く諦めたくもなかった。
そして、菫鈴は…
和泉 卓也を表示していた。
軽く押せば繋がる。
でも、頼りたくないし、和泉も電話に出ないかも…というトラウマ。
でも、気づけば押していた。
3回コールしたけど、怖くなって、切ってしまった。
和泉からは、コールバックもメールもない。
逃げるつもりが追い込まれて、余計辛くて、どうしようもなくなっていた。
すると、和泉 卓也から着信が。
30分後のコールバックだった。
「はい…」
菫鈴は、ただうなだれていた。
「ごめん。風呂に入って…たけど、菫鈴ちゃん、大丈夫じゃなさそう?」
軽快に電話をかけてきた和泉だったが、うらはらに、菫鈴の泣いている声を聞いた。
「…タッ君、助けて…」
あまりに重い言葉を発した。
菫鈴は、想い気持ちが強すぎて、気持ちが重いといつも振られてきた。
「…もうさ、俺のとこにこない?て感じだけどね。
俺なら、全然オッケーだけど。」
こんなに暗く重い、菫鈴の姿を見せて、しかも、他の人の事を好きで苦しんでるのに、こんな風に言ってくれたのは、和泉が初めてだったし、菫鈴は和泉に対して、根拠のない自信があって、和泉には甘えられる気がしていた。
そして、こんな風に言ってくれた和泉に、もっと惹かれ出した。
でも、和泉のとこにいきたいけど、高瀬を諦めたくない。
「いきたい…。でも、先生のことを好きなのに、こんな気持ちでタッ君のとこにいけない。
だけど、タッ君も好きなの。」
「あー…まぁいいんじゃない?
いい、いい!先生を好きでいて、それで俺もいる。て、事で!
軽く考えていいよ。ルンルン気分でいこうぜ?」
菫鈴は、こんなことを言ってくれる和泉に、ただ申し訳なかったが、和泉を手放したくもなかった。
「何って呼ぶ?菫鈴って呼んでいい?」
次々、前向きな話をする和泉。
「私は、タッ君がいい。」
「オッケー!じゃ、菫鈴は俺に好かれてるわけだし、ルンルン気分で寝なさい。」
後にも先にも、こんな人は初めてだと菫鈴は思った。
菫鈴は、2人を同時に想うことが初めてで、そんないい加減な自分が許せなかったけれど、和泉に助けられた。
和泉 卓也こそ、菫鈴の初めての彼氏となった。
初めてだと言うだけでも、何でも印象深く残るのに、和泉 卓也の存在は、菫鈴にとって、これから、もっともっと、大きくなり始めていく。
それは、最大の幸福を招き、最悪な結果に繋がることにもなるのだが、まだ菫鈴には、全く予想もつかないことだった。
「今日は楽しかった!
受験終わったら、また遊ぼう!」
自信過剰とばかりに、菫鈴は和泉から気に入られている気がした。
その翌日、菫鈴は仮免をやっとパスした。その喜びを高瀬に伝えにいくと、高瀬は、何にもなかったように、菫鈴を抱きしめて、髪を撫でて、褒めた。
「せんせ…菫鈴のこと好き?」
高瀬はまた、あの笑顔を見せた。
「好きに決まってるだろ。
4月まで我慢して。
そしたら、余裕になるから。」
高瀬が言うには、4月までハードだと言う。
今は、2月の下旬だから、あと2ヶ月もない。
「分かってる。でも、お願い!
今日は電話してよ…。夜になると音信不通なんて不安すぎるよ。」
高瀬は、菫鈴にまた軽く絶対の約束をした。
菫鈴は、また信じることにした。
…が、夜9時…まだ電話がない。
辛くて、苦しくて…胸が押しつぶされそうで、逃げたかった。
もぅ、高瀬への想いを断ち切りたいと思うが、こんな早く諦めたくもなかった。
そして、菫鈴は…
和泉 卓也を表示していた。
軽く押せば繋がる。
でも、頼りたくないし、和泉も電話に出ないかも…というトラウマ。
でも、気づけば押していた。
3回コールしたけど、怖くなって、切ってしまった。
和泉からは、コールバックもメールもない。
逃げるつもりが追い込まれて、余計辛くて、どうしようもなくなっていた。
すると、和泉 卓也から着信が。
30分後のコールバックだった。
「はい…」
菫鈴は、ただうなだれていた。
「ごめん。風呂に入って…たけど、菫鈴ちゃん、大丈夫じゃなさそう?」
軽快に電話をかけてきた和泉だったが、うらはらに、菫鈴の泣いている声を聞いた。
「…タッ君、助けて…」
あまりに重い言葉を発した。
菫鈴は、想い気持ちが強すぎて、気持ちが重いといつも振られてきた。
「…もうさ、俺のとこにこない?て感じだけどね。
俺なら、全然オッケーだけど。」
こんなに暗く重い、菫鈴の姿を見せて、しかも、他の人の事を好きで苦しんでるのに、こんな風に言ってくれたのは、和泉が初めてだったし、菫鈴は和泉に対して、根拠のない自信があって、和泉には甘えられる気がしていた。
そして、こんな風に言ってくれた和泉に、もっと惹かれ出した。
でも、和泉のとこにいきたいけど、高瀬を諦めたくない。
「いきたい…。でも、先生のことを好きなのに、こんな気持ちでタッ君のとこにいけない。
だけど、タッ君も好きなの。」
「あー…まぁいいんじゃない?
いい、いい!先生を好きでいて、それで俺もいる。て、事で!
軽く考えていいよ。ルンルン気分でいこうぜ?」
菫鈴は、こんなことを言ってくれる和泉に、ただ申し訳なかったが、和泉を手放したくもなかった。
「何って呼ぶ?菫鈴って呼んでいい?」
次々、前向きな話をする和泉。
「私は、タッ君がいい。」
「オッケー!じゃ、菫鈴は俺に好かれてるわけだし、ルンルン気分で寝なさい。」
後にも先にも、こんな人は初めてだと菫鈴は思った。
菫鈴は、2人を同時に想うことが初めてで、そんないい加減な自分が許せなかったけれど、和泉に助けられた。
和泉 卓也こそ、菫鈴の初めての彼氏となった。
初めてだと言うだけでも、何でも印象深く残るのに、和泉 卓也の存在は、菫鈴にとって、これから、もっともっと、大きくなり始めていく。
それは、最大の幸福を招き、最悪な結果に繋がることにもなるのだが、まだ菫鈴には、全く予想もつかないことだった。