強がりあいっこ。
待って待って!!
私のこのなんとも収まり切れてない気持ちどうしてくれるの!!
「大輔くんっ…!」
大輔くんは何事もなかったかのように本を読み始めてしまった。
ただ、片腕は私の腰に回って
ピタリと彼に私の体を引き寄せてくれている。
もう一度さっきの言葉を言ってくれることを待ったけど、
しばらくして私は諦めた。
私の体に優しくしっかりと回されたこの暖かい腕が、
全て大輔くんの返事なんだ。
暖かな春の、
ある休日の話。