その恋愛は、恋愛ですか?
 結局その夜は、恋次さんの推理の結末を聞くことなく、お泊りの準備をするために一人でタクシーに乗って一旦、帰宅することになった。



 葉子先輩は「もう少し、レンさんや善さんと話をしてから帰るから、うちに来る準備ができたら連絡頂戴」と、なにやら真剣な顔をして私を見送った。





「もし、どうしても浮気について白黒つけたいなら、調査依頼をしてくれればいい。ちょっと高くつくけどね」


 バーを出るときに、恋次さんはそう言って、私に名刺を差し出した。


「あんまりお勧めはしないけれど」


 そう付け加えて。
< 35 / 50 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop