その恋愛は、恋愛ですか？

　アンケートに書かれた質問は、どれも１～５までの番号に丸をして答える形式になっていた。




Ｑ１．恋人には一目惚れでしたか？

１．一目惚れだった　２．やや一目惚れだった　３．どちらともいえない　４．一目惚れとはいえない　５．一目惚れではない。



Ｑ2．恋人との友情は、いつ愛情に変わりましたか？


１．すぐに　　２．１か月後　３．３か月後　４．半年後　５．一年以上経過してから




　こんな調子で65個の質問がずらりと並ぶ。


　中には、自慰行為の頻度や、どれくらいの頻度で相手に抱かれたいか、などの過激な質問も含まれていた。



　独りでなんて全くしない。


　彼とするときも自分から望んだことはあんまりないかも。


　思えば、彼がしたいときに、させていた。


　けれど、それも最近はほとんどなくなってしまった……。


　セックスという行為そのものをしたいわけではないけれど、愛情と回数が比例している気がして、不安になる。



　とりあえず、今までのトータルを平均すると、多分週に２回くらい。



　なんて、本気で答えていいのだろうか……。


　これを恋次さんが見るのだと思うと、正直に答える気がおこらない。


　もしかして、このアンケートは単に恋次さんの趣味だったりするんじゃないか、なんて疑ってしまう。


　でも、正直に答えとこっと……。


　お世話になったし、失礼もしちゃったし。




　アンケートを終えたころに、先輩が戻ってきた。


　30分くらいは経っていただろうか？


　先輩はなんだか浮かない顔をしている。



「何かあったんですか？　難しい顔してますよ？」


「えっ！？　あ、ああ。なんでもないよ」



　怪しい。


　けど、先輩のプライベートにはあんまり口を挟みたくないし、詮索はやめておこう。