サヨナラからはじめよう
「あぁ、もうストレスが凄い･･･」

社食でうどんを啜っている私の顔はきっと見るに堪えない程醜いに違いない。

「････何があったのかまでは聞かないけど、とりあえずその凶悪な顔だけは何とかした方がいいわよ」

向かいに座る菜摘がどこか呆れ顔で言う。
そんなにひどいんだろうか。･･･いや、そんなにひどいんだろう。
眉間の皺を指で解すと、ぎこちない笑顔を作って再びうどんを口にした。

「･･･まぁ今日は飲めるんだし、好きなだけストレス発散しなよ」

「そうする。そうさせてもらう。最近飲めてないし飲みまくる！」


この一週間、この日を楽しみに頑張ってきたといっても過言ではない。
もともとストレス発散したいときには決まって同期会を開いていた私。
今こそ飲まずにいつ飲むの？
今でしょ！！

･･･なんてどこかの流行語は置いといて、
今日という日はたまりに溜まったストレスをアルコールで浄化してしまおう。

そう心に誓うと、午後からの業務も並々ならぬ気合いでこなしていった。
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