サヨナラからはじめよう
確かに過去を忘れるには新しい出会いもいいのかもしれない。
でもどうしても乗り気になれない。
別にあいつのことを引き摺ってるからとか関係なく、性格の問題なのかもしれない。
昔からどうもああいうのは苦手なのだ。

「一回でいいから参加してみたら?」

「う~ん・・・」

「すみません、その話なしにしてもらっていいですか?」

悩んでいる私の代わりに隣から口を開いた男がいた。

「え、中村君何言ってんの?」

突然会話に割り込まれた形の菜摘は不思議そうに彼を見ている。

「涼子さんは俺が狙ってるので他の男には渡しません」

中村君はいきなりそう断言した。



「・・・・え、えぇーーーーーーーーーーーーーーーっ?!!」



別の話題で盛り上がっていたメンバーも彼の突然の爆弾発言に声を上げた。


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