サヨナラからはじめよう
髪の毛一本も通れないほどのきつい抱擁に、呼吸もままならない。
「ちょっ、司っ、苦しいからっ・・・!」
「あっ、悪い・・・!大丈夫か?」
慌てて力が緩められ解放されると、何度も深呼吸を繰り返した。
息を整えたところで顔を上げると、心配そうに覗き込む司とバチッと至近距離で目が合った。
互いの呼吸が止まる。
あ・・・・
そう思ったときにはもうすぐ目の前まで顔が迫っていて。
何か言おうと動かすはずだった唇はその動きを封じられた。
互いの唇が触れ合う。
そっと、優しく、羽が触れるように。
唇から全身に熱が伝わっていく。
この熱を教えてくれたのは彼ただ一人。
その懐かしささえ感じる感触に、何故だかまた涙が出てきてしまうんだ。
ふっと冷たい空気が唇を掠める。
目を開くと燃えるような瞳で司が私を見つめていた。
伸びてきた指が私の唇をなぞる。
ゆっくりとした動きにゾクゾクして、その妖艶さに耐えられなくなる。
「つか・・・・・んっ!!」
次の瞬間、口にしようとした名前ごと呑み込まれてしまっていた。
「ちょっ、司っ、苦しいからっ・・・!」
「あっ、悪い・・・!大丈夫か?」
慌てて力が緩められ解放されると、何度も深呼吸を繰り返した。
息を整えたところで顔を上げると、心配そうに覗き込む司とバチッと至近距離で目が合った。
互いの呼吸が止まる。
あ・・・・
そう思ったときにはもうすぐ目の前まで顔が迫っていて。
何か言おうと動かすはずだった唇はその動きを封じられた。
互いの唇が触れ合う。
そっと、優しく、羽が触れるように。
唇から全身に熱が伝わっていく。
この熱を教えてくれたのは彼ただ一人。
その懐かしささえ感じる感触に、何故だかまた涙が出てきてしまうんだ。
ふっと冷たい空気が唇を掠める。
目を開くと燃えるような瞳で司が私を見つめていた。
伸びてきた指が私の唇をなぞる。
ゆっくりとした動きにゾクゾクして、その妖艶さに耐えられなくなる。
「つか・・・・・んっ!!」
次の瞬間、口にしようとした名前ごと呑み込まれてしまっていた。