サヨナラからはじめよう
「でも涼子ちゃんが司のところに戻って来てくれてほんとに良かった。信じてはいたけど、確率としては五分五分かなって思ってたから。・・・・こんな奴だけど末永くお願いね」
「おい、こんな奴ってなんだよ」
「こんな奴はこんな奴でしょ?じゃあ、弱虫でずるくて大バカ者って具体的に言った方がいい?」
「・・・・・はぁ~~~、もういいよ・・・」
ぷっ!
いつもは私を振り回してる司も、カナさん相手だと全く歯が立たないらしい。
ガックリ項垂れる司を見て笑いが止まらない。
「それで?いつ入籍するの?式は?」
カナさんが私の左手薬指を見ながら言った。
そう。
二人で新居に引っ越す前、私は司にプロポーズされていた。
私の誕生石とダイヤモンドが輝く婚約指輪は、事務所を立ち上げたときに買っていたものらしい。
全く、何から何まで一人で暴走して。
私とあのままだったら全てが無駄になっていたというのに、彼はそんなことは少しも考えず、とにかく私を取り戻す、そのことだけを信じてひたすら走ってきたのだ。
不器用だけど一途に私を愛してくれる。
そんな彼と一生を共に過ごすことに迷いはなかった。
「おい、こんな奴ってなんだよ」
「こんな奴はこんな奴でしょ?じゃあ、弱虫でずるくて大バカ者って具体的に言った方がいい?」
「・・・・・はぁ~~~、もういいよ・・・」
ぷっ!
いつもは私を振り回してる司も、カナさん相手だと全く歯が立たないらしい。
ガックリ項垂れる司を見て笑いが止まらない。
「それで?いつ入籍するの?式は?」
カナさんが私の左手薬指を見ながら言った。
そう。
二人で新居に引っ越す前、私は司にプロポーズされていた。
私の誕生石とダイヤモンドが輝く婚約指輪は、事務所を立ち上げたときに買っていたものらしい。
全く、何から何まで一人で暴走して。
私とあのままだったら全てが無駄になっていたというのに、彼はそんなことは少しも考えず、とにかく私を取り戻す、そのことだけを信じてひたすら走ってきたのだ。
不器用だけど一途に私を愛してくれる。
そんな彼と一生を共に過ごすことに迷いはなかった。