サヨナラからはじめよう
「だぁってぇ、涼子ちゃんが可愛いからついっ」

言いながらペロっと舌を出す。
リアルテヘペロやる人初めて見ました、カナさん。

・・・ってそうじゃなくて!さっきキスされた・・・・?!
う、嘘っ!!!

「てめぇ奏多、いくらお前でも許さねぇぞっ!!」

「ちょ、ちょっと司、落ち着いて!ね?挨拶みたいなものだよきっと!」

今にも掴みかかりそうな勢いの司の体を慌てて押さえ込む。

「なんでこいつを庇うんだよ!って言うか消毒しろ、消毒!!」

ガッとおしぼりを掴むと私の唇をごしごし拭き始めた。

「い、いたっ!ちょっと痛いからっ!!もっと優しくして!」

私が叫ぶと司の動きがピタッと止まった。
かと思えば何やら熱を帯びた瞳で私を見つめている。

あ、なんだか嫌な予感・・・・

「そうだよな、ごめん・・・こんなので消毒なんかして。ちゃんと消毒するから」

そう言いながら徐々に顔が近付いてくる。

や、やっぱり・・・!!

「ちょ、駄目!!ぜぇーーーーったいダメっ!!人前でとかあり得ないから!!」

今にもキスしそうな司の体を精一杯腕を突っ張って跳ね返す。
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