サヨナラからはじめよう

あなたに言われたくないんです

「ん･･･」

ぼんやりと視界が開けていく。
徐々に見覚えのある天井が認識できてくる。
あー、自分の部屋かぁ･･･

「って、えっ？！･･･ったぁ～･･」

ガバッと飛び起きたと同時に襲ってくるひどい頭痛。
完全に二日酔いだ。
夕べは中村君と結構飲んで･･･飲んで････

･･･あれ？
それからどうしたんだっけ？
自分がどうやって帰ってきたかも覚えてない。
飲み会でどんなことを話したかもほとんど思い出せない。

念のため身なりをチェックする。
上着がないだけで昨日着ていたものそのままだ。

あ～、久々にやってしまったらしい。
中村君がここまで送ってくれたに違いない。
昨日は彼のお祝いだったのに完全にこっちが迷惑をかけてしまった。
自己嫌悪だ。

「あ～、明日謝らないとだ」

ガンガンする頭を抱えて立ち上がる。
まずはシャワーを浴びないと･･･