東京24区―死神の住む街―
つい最近のことだ。

あの不気味な奴らは突然俺の前に現れた。

「宮杜疾音(ミヤモリハヤト)だな。」

もうすぐ夏だというのに真っ黒のスーツを着込み、サングラスをかけている。

顔は逆光でよく見えない。

「そうだけど。」

俺はドアを締めようか迷った。

本能的にこいつらが危険だと感じたからだ。

だけど…動くことができない。

「一緒に来てもらおう。」

「なんで?!どこに連れてくつもりだ!!」

体の震えを抑え、やっとの思いで声を振り絞った。

「お前の父親には巨額の借金がある。お前はその連帯保証人だ。」

父さんは一週間前に失踪した。

警察も手がかり1つ見つけられないらしい。

「俺は未成年だ。そんなこと法律上許されるわけ…」

「法律?そんなものは関係ない。」
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