今日を記念日に。


見ると、教室の外から
ヒラヒラと手を振る男子。



「あ、大智!」



そこには私の中学の同級生の
田崎 大智(たさき たいち)が立っていた。



「直ー!俺1組だったわぁ」



そう言って教室に入ってくる大智。



「お、直の友達?俺、大智!」



「あ、よろしくね!私は中山詩織!」



大智は背は私より
ちょっと大きいくらい?



中学の時からクラスの中心的存在で
人気者だった。



「あれ大智、髪染めたでしょ?…って、」




危ない、忘れかけてた!



「ちょっと、大智。あの人助けて来て」



私は黒板の前の集団を指差した。



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