なんで、俺にはなにもない。
1番になりたいっ!
俺は母方の地元である田舎の病院で生まれた。誰よりも1番大きな産声をあげた。あまりのうるささに母がうるさいって頭を殴ったほどだ。(だから、頭には卵はのせれるぐらいの凹みがある)

「あんたには父親がいない。」
そう言われて育った。だから、小学校の高学年の頃から母を守れる強い男になろうと思い、強い男とはどんな男かと母に聞くと、
「そりゃあ、なんでも1番になれば強い男だろ。」
母は、ただこれから俺ががんばってくれるだろうと思ってのなんてない一言のつもりだった。
しかし、この言葉が俺の魂に火をつけ、俺の闘いだらけの人生が幕を切られたのだった。
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