遠い遠い昔の約束
綺麗な夕焼け。



男の子の顔が、輝いて見える。







「・・・愛してるよ。」



男の子が、そう言って、またぎゅぅっとあたしを抱きしめた。




「うん、私も、愛してるよ。」


あたしは、また涙を流しながら男の子の背中に腕を回す。







束の間、そのままぎゅっと抱きしめあった。



“この時”が、永遠に続けばいいのにと、儚い願いを抱きながら。






だけど―――




陽は沈む。


空は、オレンジから漆黒へと姿を変える。



“この時”は、終わりを告げる。






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