遠い遠い昔の約束
短距離走と同じくらいの速さで長距離走ってるし、興奮してるから。




ドキドキするんだ。


すごく、すっごく。






脚が無意識に、地面を蹴って、蹴って、蹴って。

腕が無意識に、揺れて、揺れて、揺れて。



心臓の音が、うるさい。











「はぁっはぁっはっ・・・」



森の奥の、開けた場所に、あたしの脚がおもむろに立ち止まった。



誰もいない、しんと静まり返った空間。


なのに、心がざわざわ落ち着かない。





荒い息のまま、空を見上げた。


陽が傾きかけた空は、綺麗なオレンジ色だった。




葉っぱの色が、ほんの少し黄色っぽく見えて、綺麗。






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