3センチメートルの恋。


「お前の口から…
他の男の名前がでたらむかつく。
メールしてたらむかつく。
笑顔見せてたらむかつく。
いちゃついてたら超むかつく。」




………え??壱…にぃ??

嘘でしょ…??



「嘘だ…。」


「嘘じゃねーよ。」



数秒見つめ合い、
壱にぃが顔を赤くして顔をそらしながら話し出す。



「俺、気づかなかった。
こんなにもお前が好きとか…気づかなかった。

たぶん…いやっ…絶対。昔から好きだったんだ。この気持ちが好きって…わからなかったんだ。

よく考えたらさ、

仕事必死で終わらしてお前に会いに行ってた。

お前と話す時間…大好きだった。

アドレス…友達に教えてすっげー後悔した。

香が俺の家来なくなって…正直寂しかった。」





「…ヒック…ヒック…」


私には、泣くしかできない。



壱にぃは続ける。



「俺な??いっつも同じ理由で彼女に振られてたんだ。」



私は泣きながらも顔をあげた。



「どんな…理由??」



壱にぃは笑って、

「ちゃんと自分の気持ちに気づきな!
頑張ってねっ!

大好きだったよ。


…ばっかりなんだ。」



え…彼女達は気づいてたんだ。
壱にぃの気持ち。






「だから俺、思いっきりぶつけようって決めた!!



俺はお前が大好きなんだよ!!」




「ヒック…うぅ…わ…わだじも~!!!」


泣きながらだからうまく言えない。
だけど精一杯伝えた。



すると壱にぃはにっこり微笑んで

「じゃっ宏に言っとかないとな♪」



< 16 / 20 >

この作品をシェア

pagetop