3センチメートルの恋。



―――――


「んん~暇だな―。」

今日は土曜日。
バイトも休みだしっ
壱にぃの家にでも行こっかな~



そんなことを考えてると、


ガチャッ「香―??いるか??」



…壱にぃ。


「いるよ――??」


多分…いやっ絶対だ。
このあとの展開。
私は何度も経験している。



…嫌だ。聞きたくない…



「よっ香。

俺、やっと彼女できたんだっ」


やっぱりね…。
壱にぃから私の家に来るときは
たいてい彼女ができた報告。

…何度聞いても慣れないや。


「そっかぁ~よかったね!!」

私は無理やり笑顔を作った。
私、笑えてるかな??



すると壱にぃは
「なんか今日…元気ないな。」


って私のおでこに手を当ててきた。


「やっ大丈夫だから…」
って壱にぃの手を押し返した。


これ以上好きになったら
私…もぅだめになる。


「ふぅん。じゃぁいいけど。」



< 3 / 20 >

この作品をシェア

pagetop